第1場のあらすじ
エジプトとエチオピアの戦いの勝者はエジプト。エジプト軍の勝利という吉報が届き、アムネリスは王族として色々なパーティの準備に余念がありません。そんなところに現れたのは祖国が敗れたと知り悲しげな表情を浮かべているアイーダ。しかし、アムネリスが恋敵アイーダに優しい言葉をかけるわけもなく、かけた言葉はとても酷いものでした。
「ラダメスは戦いで命を落としたそうよ」愛しい人の死を告げられ激しく動揺するアイーダ。しかし、あくまでアムネリスのことは虚言。それを知ってほっと息をついたのも束の間、今度はアムネリスのアイーダに対しての宣戦布告でした。
アイーダは王女付きとはいえ、所詮は奴隷。しかし彼女の愛しい人はエチオピアとの戦いで戦果を挙げたラダメス。そして、アイーダの恋敵は王女のアムネリス。本来であれば自分も王族だというのに…!しかし、ここで身分が知れてしまってはもっと辛い運命が待っている。そう思ったアイーダはアムネリスに謝罪の言葉を述べるのでした。
第2場のあらすじ
戦果を挙げて帰還したエジプト軍の凱旋パレード。沿道はエジプト軍の勝利を喜ぶ人々で埋め尽くされています。そんな中、アイーダはエチオピアで捕虜とされた人々の姿を見つけます。そしてその中にいた一人の老人を見て思わず彼女は呟いてしまいます。「お父様…!」と。
ファラオに戦果を報告にやってきたのはラダメス。エチオピアを打ち破ったラダメスにファラオは言いました。「褒美はなにが良い。申してみよ」そんなファラオにラダメスが返した言葉は、エチオピアから連れてきた捕虜の解放でした。そう、ラダメスはアイーダの呟きを聞いていたのです。流石のファラオも、二つ返事で捕虜を解放するわけには行かず、エチオピアの王を人質とすることを条件として捕虜たちを解放しました。
しかし、ファラオの褒美はこれだけではありませんでした。なんと、ラダメスに自分の娘であるアムネリスを妻として与えるとし、さらにラダメスを時期国王に指名するとしたのです。そう、ファラオは自分の娘の恋心に気づいていたのです。それを聞いて勝ち誇るアムネリスと、父親は開放されず、恋人までも奪われて絶望の淵に追いやられるアイーダ。そして、予想もしない「褒美」に立ち尽くすしかないラダメス。無常にも、沸きあがるのは歓声でした。
復讐を誓うエチオピアの王――アモナズロ。アイーダとラダメスが愛し合っていることを利用して、エジプトの王に復讐してやろうと画策します。そしてアモナズロは、アイーダにラダメスからエジプト軍の動きを聞き出すように命じます。ですが、アイーダは、一度はそれを拒みます。アイーダはラダメスを裏切りたくないのです。
しかし、アモナズロは強い口調でアイーダに命令し、最終的にはアイーダはラダメスにエジプト軍の動きを口にしてしまいます。それを聞いたアモナズロは嬉々とし現れ、自分や愛するアイーダと共にエチオピアへ逃げようとラダメスを勧めるも、そこへアムネリスが「裏切り者!」と叫び、ラムフィスと祭司たちが現れます。
ここで捕まってはなるものか!とアモナズロはアイーダを連れて逃げ去ります。しかし、自身の罪を悔いるラダメスは裁きを受けるために、自らの意思でその場に留まり、拘束されます。
第1場のあらすじ
アムネリスは自身のその場での感情任せの行動で、愛する人を罪人へと追いやってしまったことを酷く後悔していました。いくら英雄とはいえ、国を裏切ってしまった以上は大罪人です。ラダメスを失いたくないアムネリスは、ラダメスに、自分のアイを受け止めてくれるのであれば、ラダメスの助命のために力をふるおうと言います。
しかし、ラダメスはそれを断り、弁解もせずに潔く裁きを受けます。アムネリスはどうしてもラダメスを失いたくない!必死にアムネリスはラダメスへの刑を軽くして欲しいと懇願しますが、それは敵わず――地下牢に生き埋めの刑とすることが決定します。
第2場のあらすじ
地下牢で一人命の灯火が消える時を待つラダメス。彼にとって唯一心残りなのは愛しい人――アイーダ。永遠の眠りを目の前にしても、思うことは愛しいアイーダのことばかりでした。そんな時に見えたのはアイーダの幻……いえ、それはアイーダ本人だったのです!アイーダは、ラダメスがこの地下牢に生き埋めの刑になることを予想して、最後だけでも共にいたいと忍び込んできたというのです。ラダメスは愛しいアイーダに会えたものの、彼女だけでも生かしたいと思うもどうにもなりません。
やがて2人は天国で結ばれることを願って、永遠の眠りに付くのでした。
アイーダは約二時間半で描かれます。非常に壮絶なストーリーですね。しかし、こんな悲恋的な物語であるアイーダですが、第2幕第2場に使用される音楽は、多くの人に知られているサッカー定番の音楽です。それは凱旋行進曲(大行進曲)です。日本ではサッカーの応援歌としてもよく知られています。このとても華やかな音楽もアイーダの音楽なのです。これはヴェルディがオペラの音楽を担当したからこそ、親しまれる音楽なのでしょう。